あなたは「読書週間」がどのようなものか説明できますか?
なんとなく、読書をする期間、なのかな?
私の知人もほとんど、読書週間とは何なのか説明できませんでした。
実は、読書週間は本に触れる絶好の機会なんです。
今回の記事は
- 読書週間とは何? いつなの?
- 読書週間には具体的にどんな活動をしているの?
といった疑問を持つ方に向けて書き、アシストしています。
また読書週間にオススメの本を、年代別に紹介します。
趣味がゲームから読書に移った私でも、気軽に読めた本を紹介しますね!
いつ?どんなことをしているの?読書週間を知ろう
まずは「読書週間とはどのようなものか」を知っておきましょう。
2023年度の読書週間の概要は次のとおりです。
- 回数:第78回
- 期間:10月27日(日)~11月9日(土)
- 標語:この一行に逢いにきた
読書週間の期間は10月27日から11月9日までと、毎年同じ日付です。
ただ、標語とポスターのイラストは年ごとに募集され、毎年違うものとなっています
では、読書週間はいつから、またどうして始まったのでしょうか?
読書週間を主催している「公益法人 読書推進運動協議会」によると、読書週間が設けられた経緯は次のとおりです。
終戦まもない1947年(昭和22)年、まだ戦火の傷痕が至るところに残っているなかで「読書の力によって、平和な文化国家を作ろう」という決意のもと、出版社・取次会社・書店と公共図書館、そして新聞・放送のマスコミ機関も加わって、11月17日から、第1回『読書週間』が開催されました。
(中略)
翌年の第2回からは期間も10月27日~11月9日(文化の日を中心にした2週間)と定められ、この運動は全国に拡がっていきました。
公益法人 読書推進運動協議会HPより
つまり読書週間は、戦後、平和な国家を作りたいという願いから始まった活動なんです。
現在、読書週間の主な活動としては
- 読書推進運動協議会HPよりポスターの発送依頼ができる
- 各都道府県また市町村にて読書推進の取り組みをしている
- 図書館や学校などでも本に関したイベントを行っている
といったものが挙げられます。
活動内容が気になった方は、地元自治体や図書館のHP、掲示物を確認してみてください。
「こどもの読書週間」もある!読書のきっかけ作りに
秋に行われる読書週間の詳細を紹介しましたが、実は「こどもの読書週間」も設けられています。
2023年度の「こどもの読書週間」の概要は次のとおりです。
- 回数:第66回
- 期間:4月23日~5月12日
- 標語:ひらいてワクワク めくってドキドキ
「こどもの読書週間」は2000年に現在の春の期間に設定されました。
「どうして春なのか?」というと、4月から5月にかけては「国際子どもの本の日(4月2日)」や「サン・ジョルディの日(4月23日、『本の日』とも呼ばれている)」といった記念日が制定されているためです。
子どもが読書に取り組むきっかけになりやすい季節なので、「初めて子どもが本に触れる」というタイミングにもピッタリなんです。
【年代別】読書週間にオススメの本を紹介!
読書週間とは何をしている期間なのか。
あなたも分かってきましたよね。
では、せっかくの読書週間。
「どんな本を読もうか?」あるいは「オススメの1冊が知りたい!」という方に向けて、私が実際に読んで面白かった本を年代別に紹介します。
・7~9歳(小学校低学年)にオススメ
:らいおんみどりの日ようび/中川李枝子
・10~12歳(小学校高学年)にオススメ
:シートン動物記 オオカミ王ロボ/アーネスト・T・シートン
・13~15歳(中学生)にオススメ
:西の魔女が死んだ/梨木香歩
・16~18歳(高校生)にオススメ
:神さまのいる書店 まほろばの夏/三萩せんや
・19歳~20代にオススメ
:刹那の風景1 68番目の元勇者と獣人の弟子/緑青・薄浅黄
・30代以上にオススメ
:三毛猫ホームズの推理/赤川次郎
詳しく見ていきましょう。
らいおんみどりの日ようび/中川李枝子
小学校低学年では、まず読書に慣れ、楽しんで読書をすることが一番の目的です。
低学年のうちに読書に慣れておかないと、読解力がないために授業についていけなくなったり、読書で得られる集中力が身につかなくなったりすることも。
そこで読書の入り口としてオススメなのが、中川李枝子氏の作品『らいおんみどりの日ようび』です。
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キャベツが好きな緑色のライオン・らいおんみどりが主人公の物語です。
らいおんみどりはトランプが得意。
そこで様々な仲間とともにサーカスを始めるという、想像力を刺激される内容になっています。
書かれている文章は、ひらがなが多かったりルビが振ってあったりと、読みやすいのも特徴。
私も読書の入り口は『らいおんみどりの日ようび』でした。
Amazonでの評価でも「子どもと一緒に楽しめる」とのコメントがあります。
ぜひ親子のコミュニケーションのきっかけにしてみてください。
シートン動物記 オオカミ王ロボ/アーネスト・T・シートン
小学校高学年になると、だんだんと感性が育ちます。
興味の範囲が広がり、自分が好きな物事もハッキリしてきますよね。
でも「何にも興味を持ってくれない……」という心配を抱えた親御さんや「興味がある物事がない」という悩みを抱えた子どもも多いはず。
そこでぜひ読んでほしいのが『シートン動物記 オオカミ王ロボ』です。
シートンが書いた「シートン動物記シリーズ」の中でも、特にオススメの1冊になります。
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アメリカのニューメキシコ州にあるカランポー平原。
そこでは放牧された牛がオオカミ・ロボに襲われる事件が多発していました。
毒の入ったエサや罠にも動じないロボを、シートン達はいかにして捕獲したのか?
ロボとシートンの知恵比べや、ロボの格好良さが光る作品になっています。
私は『シートン動物記 オオカミ王ロボ』を読んで、動物に興味を持ちました。
「興味を持てる物事がない」と悩んでいる子どもにとって、動物に興味を持てるきっかけにもなる本です。
また「シートン動物記シリーズ」の入り口としてもオススメの1冊になっています。
西の魔女が死んだ/梨木香歩
中学生になると思春期真っ只中で、多感な時期でもあります。
学校や家でのストレスが多いのも中学生時代の特徴です。
そんな中学生にぜひ読んでほしいのが、梨木香歩氏の作品『西の魔女が死んだ』です。
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主人公は中学生の「まい」。
「まい」は中学に進んでから間もなく、学校へ行けなくなってしまいます。
どうしても学校に行けない「まい」は、季節が初夏へ向かう季節に、母方のお祖母ちゃんの所へ行くことに。
ただ、お祖母ちゃんは「西の魔女」とも呼ばれていて――というのが物語の始まりです。
お祖母ちゃんこと「西の魔女」の元で過ごすうち、「まい」は自分を取り戻していきます。
「まい」が成長するペースは緩やかですが、確実なものです。
もし中学生のお子さんがいる親御さんなら、ぜひ『西の魔女が死んだ』をお子さんに進めてみてください。
もしあなた自身が中学生なら、『西の魔女が死んだ』は心の拠り所になる作品ですよ。
そしてできれば、メインストーリーの後日談「渡りの一日」が掲載されている文庫版を読むのをオススメします。
神さまのいる書店 まほろばの夏/三萩せんや
高校生でバイトデビューを果たした方は多いと思います。
私は家族からバイトを禁止されていましたが、反対を押し切ってでもバイトをすればよかったと思っています。
ただバイトも嬉しいことばかりではありません。
仕事を覚えるのが難しかったり、職場の人間関係で苦労したりということもありますよね。
そんな高校生にオススメしたいのが、三萩せんや氏の作品『神さまのいる書店 まほろばの夏』です。
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主人公は高校生の「紙山ヨミ」
ヨミは本が大好きですが、学校でも家庭でも人間関係がうまくいかず、図書室にいることがほとんどでした。
夏のある日、ヨミは司書教諭の紹介で、とある書店で働くことになります。
しかし紹介された書店で扱っていたのは、魂が宿った本「まほろ本」だった――という内容です。
書店で働き始めたヨミは、働くうえで様々な障害にぶつかります。
特に苦労するのが「本の修復作業」。
壊滅的に不器用だったヨミは、本を修復しようとしても、修復前よりもメチャクチャにしてしまうのです。
でもヨミは諦めません。
同居しているものの苦手意識を持っていた姉に教えを請い、知識を身につけ、見事に本の修復を成功させます。
ヨミが感じた達成感は、きっと読者であるあなたも身に覚えがあるもののはず。
バイト先のお客さんに初めてお礼を言われた。
また先輩から「助かったよ」と褒めてもらえた。
働くことは大変なことですが、同じくらいに嬉しい出来事もあります。
「バイトのデビューが不安……」と感じている高校生の心も軽くなる1冊となっています。
刹那の風景1 68番目の元勇者と獣人の弟子/緑青・薄浅黄
19歳を迎え、さらに20代になると、社会人デビューをする方がほとんどです。
新しい環境になり、覚えることも多く、家に帰ると疲れ果ててしまいますよね。
そんな方にオススメしたいのが緑青・薄浅黄氏の作品『刹那の風景』です。
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『刹那の風景』は、今流行りの「異世界転生もの」の作品です。
主人公・刹那(せつな)は、病が治らず、病院で息を引き取ります。
しかし次の瞬間には、異世界で勇者として迎えられました。
ただ、転生した異世界でも病気に罹り、病室のベッドで1年あまりを過ごしていました。
そこにある人物が訪れたことから、刹那の人生は転機を迎える――という内容です。
私は『刹那の風景』が「異世界転生もの」のデビューでした。
当初はおっかなびっくりでしたが、『刹那の風景』の文体は落ち着いていて、とても読みやすいです。
さらに設定も早い段階で把握できるので、私と同じように「異世界転生ものが初めて」という方にピッタリの作品になっています。
また『刹那の風景』の内容は「刹那が自分の人生を初めて歩む」がテーマなので、新しく社会に出た19歳から20代にもオススメの作品になっています。
『刹那の風景』シリーズは現在3作品が発刊されています。
私のオススメは1作目の『刹那の風景1 68番目の元勇者と獣人の弟子』。
1作目を読んでみて、次の作品を読もうか決めても大丈夫ですよ。
三毛猫ホームズの推理/赤川次郎
30代以上になると、仕事にも慣れ、新しい刺激が欲しくなる時期でもあります。
「何か、ドキドキするようなことは起こらないだろうか?」と、いつもの仕事を行いながら、ふと思う方も多いと思います。
そんな30代以上の方にオススメなのが、赤川次郎氏の作品『三毛猫ホームズの推理』です。
正確には「三毛猫ホームズ」シリーズ全般がオススメなんです。
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「三毛猫ホームズ」シリーズの主役は、タイトル通り「ホームズ」という名の三毛猫です。
ただ、猫であるホームズだけでは、起こった事件を解決できません。
そこでキーパーソンになるのが、血・アルコール・女性が苦手な刑事・片山です。
片山がホームズの動きやしぐさからヒントを得て、見事に事件を解決に導いていく。
「三毛猫ホームズ」シリーズはそんな流れになっています。
第1作目の『三毛猫ホームズの推理』は、以降の作品よりも内容が重めに設定されています。
それでも『三毛猫ホームズの推理』を読んだら、ぜひ2作目の『三毛猫ホームズの追跡』を読んでみてください。
『三毛猫ホームズの追跡』は『三毛猫ホームズの推理』よりも、幾分軽めの内容になっているので、2作品続けて読むのが個人的なオススメです。
読書にはメリットがたくさんある!
読書週間にオススメの1冊を年代別に紹介してきました。
ただ「読書なんて、時間が取られるだけでメリットなんてないのでは?」と疑問に思う方もいますよね。
実は読書には多くのメリットや得られるものがあるんです。
読書に含まれるメリットや得られる利点について興味のある方は、以下の記事にまとめたのでぜひ参考にしてみてください。
まとめ:読書週間に本に触れてみよう!
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
読書週間は普段本に触れない方にとって、本に触れるチャンスとも言えます。
また子どもにとっても、新しい発見ができるきっかけにもなります。
ぜひ読書週間をきっかけに、本を読む習慣を身につけてみましょう。
きっと新たな世界が開けるはずですよ。
それでは、良き読書ライフをお送りください!
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