あなたは「Sound Horizon(サウンドホライズン、以下サンホラ)」という音楽グループを知っていますか?
独特で壮大な世界観の音楽で、熱狂的なファンも多いミュージシャンです。
実は、私も数年前までファンでした。
そのサンホラの世界観を楽しめる漫画、読んでみたくありませんか?
というわけで今回は、
- サンホラの音楽に興味がある
- 美麗な絵柄の漫画が読みたい!
- 「繋がり」を感じられる話が好き
という方におすすめしたい、桂遊生丸(かつら ゆきまる)氏の漫画『Roman』についてアシストします。
この記事を読むだけで『Roman』のあらすじはもちろん、扱っているテーマについてもわかりますよ。
漫画と原作の音楽、両方を楽しみたい方におすすめです!
【音楽が原作の漫画】あらすじを紹介
漫画『Roman』を読んでみて、テーマは「生と死のあり方」だと感じました。
本書のあらすじは次のとおりです。
“物語組曲”で音楽表現の新たな地平を拓いたSound Horizonのアルバム『Roman』より『朝と夜の物語』ほか5曲を漫画化。新時代サウンドコミック待望の第1巻!
『Roman』1巻帯より
漫画『Roman』の登場人物は多いのですが、主要人物は
- イヴェール:「双子の姫君」の主君。朝と夜の狭間の世界にいる
- ヴィオレット:「紫(し)の姫君」。菫姫
- オルタンス:「青(せい)の姫君」。紫陽花姫
の3人です。
イヴェールがヴィオレットとオルタンスに「『生』と『死』が巡る世界を見てきてほしい」と願うところから、物語は始まります。
命を受けたヴィオレットとオルタンスは、様々な「生」と「死」の物語「Roman」をイヴェールに変わって見ていきます。
「其処に物語【Roman】は在るのかしら(在るのだろうか)……?」
各物語の最後には、必ずこのセリフが書かれています。
イヴェールは果たして、自身が生まれて来るに至る物語「Roman」を見つけられるのか――?
この点が本書のポイントと言えます。
おすすめしたい理由は「原曲の世界観を美しく表現している」から
漫画『Roman』をおすすめしたい、もっとも大きな理由が「原曲の世界観を美しく表現している」からです。
本書には先ほど紹介した3人の他にも、多くの登場人物がいます。
例えば『星屑の革紐』の話には、
- レイ:右腕のない男性。エトの父親。
- エトワール(エト):レイの娘。目が悪い
- プルー:エトの誕生日にやって来た黒い大きな犬
の2人+1匹が登場します。
エトは目に病気を抱えており、10歳ごろで失明すると医者から言われています。
そこに、現在で言う盲導犬の役割としてプルーがやってきます。
はじめはプルーと上手く歩くことさえできないエトでしたが、日々を過ごす中で、お互いにかけがえのない存在になっていきます。
そして7年後。
エトが15歳になったとき、とうとう失明してしまいます。
この「失明」の表現。
原曲では次のように歌われています。
「急に吹いた突風(ラファール)に手を取られ 革紐(アーネ)を離したけど もう何も怖くなかった 『見えない絆』(星屑のアーネ)で繋がっていたから」
「失明」というショックな出来事を「急に吹いた突風」と表現しているのは、サンホラの主宰であるRevo氏の感性です。
そして漫画『Roman』でも、光が風に乗って去っていくような、柔らかな表現で描かれているんです。
他の曲に関してもショックな出来事がたびたび起こりますが、桂氏は丁寧に描写し、希望に繋がる終わり方になっています。
原曲「Roman」の雰囲気をそのままに、美麗な絵で表現しているのが漫画『Roman』なんです。
【原曲ファンも納得】漫画『Roman』の3つの魅力!
また、漫画『Roman』には次の3つの魅力があります。
- 圧倒的な世界観に浸れる
- 原曲のファンも満足できる
- 原曲が聞きたくなる
詳しく見ていきましょう。
圧倒的な世界観に浸れる
漫画『Roman』を読み始めると、すぐに圧倒的な世界観に浸れます。
元々、原曲の「Roman」も壮大なのですが、その世界観をそのまま味わっているような気分になれるんです。
これは桂氏の圧倒的な画力も影響しています。
もちろん、コミカルな場面ではコミカルな絵柄になっていますが、大事な場面での絵柄は、ただ見ているだけでも癒されるんです。
また、漫画『Roman』は1・2巻で完結しています。
ところが全2巻とは思えないほどのボリュームが感じられるんです。
物語の最後も希望を感じさせるもので、心地よい余韻に浸れます。
扱っているテーマは「生」と「死」という重いものですが、そのテーマに負けないぐらいの圧倒的な世界観を漫画『Roman』は表現しています。
原曲のファンも満足できる
私が漫画『Roman』を知ったのは、原曲であるサンホラのCDアルバム「Roman」を聞いた後でした。
当時、原曲「Roman」に対しては「怖い曲」というイメージを持っていました。
1曲目の「朝と夜の物語」終盤の音響効果に恐怖を覚えたんです……。
1度聞いて以来、しばらくは原曲「Roman」を聞かない期間が続きました。
しかし漫画『Roman』が出版されると知り、改めて原曲「Roman」を聞いてみると、最初は気づかなかった「繋がり」がわかったんです。
その後、漫画『Roman』を購入し、読んでみると、改めて壮大な世界観に圧倒されました。
以来、私はサンホラのファンとなり、10年ほどサンホラの音楽に魅了される期間が続きました。
現在、ファン活動は引退していますが、好きになったきっかけである漫画『Roman』は手元に置いています。
漫画『Roman』は、原曲のファンも満足できる作品となっているんです。
原曲が聞きたくなる
先ほど触れたように、私は1回聞いただけでCDアルバム「Roman」を封印していました。
ところが、漫画『Roman』を読んだことで、再び原曲を聞いてみようと思えたんです。
これは「サンホラを好きになりかけている人」はもちろん「元からサンホラの音楽が好きな人」も、漫画『Roman』を読むことで原曲が聞きたくなる効果を秘めているんです。
ただ、原曲「Roman」の解釈は、聞いた人に委ねられています。
これはサンホラの主宰・Revo氏も公言していること。
音楽だけを聞いたのではイメージが湧きすぎて、解釈が定まらないことも多いんです。
漫画『Roman』も例外ではなく、原作はCDアルバム「Roman」ですが、解釈は桂氏によって行われています。
それでも漫画『Roman』は、原曲「Roman」の1つの答えとして完成されています。
本書では原曲「Roman」を聞いただけでは理解できなかった状況が、漫画という視覚情報を通すことで、よりわかりやすくなっているんです。
そして「こんな解釈もあるんだ」と納得できると、再度、原曲「Roman」が聞きたくなるんです。
原曲と漫画を繰り返す。
もしかしたら主宰・Revo氏の戦略の1つかもしれません。
それでも漫画『Roman』を読んだ後は、ぜひ原曲「Roman」も聞いてみましょう。
きっと新たな発見がありますよ!
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桂遊生丸(かつら ゆきまる)は日本の女性漫画家。『Roman』(2008年、原作:Sound Horizon、ヤングジャンプ・コミックス)の他、『AIR』、『ラブアレルゲン』などの作品がある(参照:ウィキペディア)
まとめ:他の漫画化作品も読みたくなる!
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
今回は桂遊生丸氏の漫画『Roman』を紹介しました。
サンホラの楽曲は他にも漫画化されているものがあります。
ぜひ漫画『Roman』で興味が湧いた方は、他の漫画化作品も読んでみましょう。
新しい音楽世界が拓けますよ。
それでは、良き読書ライフをお送りください!
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