「せっかく読書をしたのに、内容をすぐに忘れてしまう……」
こういった悩みを持つ方は多いですよね。
実際、私も「あれ、この本どんな内容だったかな?」と手持ちの本を読み返した過去があります。
今回の記事は
- そもそも、内容を忘れるのは自分のせいなの?
- 読書の内容を忘れない方法が知りたい!
- 「忘れない読書術」を得られる本はある?
といった「読書内容を忘れない方法」についてアシストします。
「読書した内容を覚えておきたい!」という方におすすめの内容です!
本を読んでも忘れるのはあなたのせいじゃない!
結論として、本を読んでも内容を忘れるのはあなたのせいではありません。
詳しく書くと、次の2点が大きく影響しているからなんです。
- 脳が記憶を忘れるようにできているから
- 「全部覚えよう」という無意識のせい
詳しく見ていきましょう。
脳が記憶を忘れるようにできているから
本の内容を忘れる原因1つ目は「脳が記憶を忘れるようにできているから」。
あなたは「忘却曲線」という言葉を聞いたことはありますか?
「忘却曲線」とは次のように定義されています。
忘却曲線(ぼうきゃくきょくせん)は、記憶の中でも特に中期記憶(長期記憶)の忘却を表す曲線
Wikipediaより
忘却曲線の中でも一般的なのが「エビングハウスの忘却曲線」。
ドイツの心理学者、ヘルマン・エビングハウスが提唱したもので、記憶と時間の相関関係を実証したものです。
実験によると、ある言葉を覚えてから20分後には節約率(一旦記憶した内容を再度記憶し直すまでにかかった時間を、どの程度節約できたかを表す割合)が58%になります。
1時間後には44%、1日後には34%……と、時間が経つにつれて節約率は下がっていきます。
実験の結果は単純に「1日後にはほとんどのことを忘れてしまう」ということではありませんが「人間の脳は覚えた内容を忘れるようにできている」という証明にはなります。
つまり、脳は記憶を忘れるようにできているので、読んだ本の内容を忘れるのも普通のことなんです。
「全部覚えよう」という無意識のせい
本の内容を忘れる原因2つ目は「『全部覚えよう』という無意識のせい」です。
多くの方は、国語の時間に「暗唱」をしたことがありますよね。
教科書に載っている本の一部を、暗唱できるまで繰り返し覚える。
暗唱自体は記憶力の向上に繋がるので良いことですが、暗唱を繰り返すことでいつしか「本の内容は完璧に覚えなければいけない」という思いが作られます。
「完璧に覚えなければいけない」という思いは無意識に感じるまで刷り込まれるので、いざ本を読もうとすると「完璧に覚えよう」と思い込んでしまうんです。
結果的にすべてのページで気合を入れて読むので、覚える量が膨大になり、本当に覚えておきたい箇所が覚えられないという事態に。
後ほど解説しますが、本の内容はすべて覚えようとせず、本当に覚えておきたいという箇所だけ覚えた方が記憶に残りやすいんです。
「本の内容を全部覚えよう」という無意識を、少しずつ取り除くのが最適な読書法でもあります。
【保存版】読書の内容を忘れない方法7選!
じゃあ、読書の内容を忘れない方法なんてないの……?
実際、読書の内容を完全に忘れない方法はありません。
ただ「できるだけ忘れない方法」はあります。
今回は様々な「読書の内容を忘れない方法」から次の7つを厳選しました。
- 自分のペースで読む
- イメージしながら読む
- ページすべてを覚えようとしない
- 目次を徹底的に読む
- 得た知識を他の人に紹介・シェアする
- 本の種類によって読み方を変える
- 企業や学校などの企画に参加してみる
あなたの取り入れやすい方法を選んでみてください。
自分のペースで読む
読書の内容を忘れない方法1つ目は「自分のペースで読む」こと。
よく「時間制限を設けた方が質の良い読書ができる」と言われます。
たしかに時間に制限をかけたほうが「しっかり読まなきゃ!」と思えるので、読書の質は上がります。
ただ「読書の内容を忘れない」という目的なら、自分のペースで読む方が忘れにくいんです。
時間に制限を設けると、どうしても「あと○分しかない!」と焦ってしまい、読み進めること自体が目的になります。
逆に自分のペースで時間を気にせず読むと、「ここ大切かも!」と、本に書かれた「要点」を漏らさず読み解けるんです。
また時間を気にせず読むことで、あらかじめ自分で決めた「○○の本からは仕事に役立てる情報を得る」といった目的も達成しやすくなります。
読書の内容を忘れたくないという思いが強い方は、ぜひ時間制限を設けず、自分のペースで読書をしてみましょう。
イメージしながら読む
読書の内容を忘れない方法2つ目は「イメージしながら読む」こと。
読書は言葉を読み解くので、左脳を主に使います。
しかし、本の内容をイメージし、右脳を使うように読むと、内容が記憶に残りやすいんです。
例えば「次の言葉を記憶してください」と言われるとします。
- 赤い色
- 丸い形
- 甘くてジューシー
実際、上記はリンゴの説明ですが、なかにはトマトを連想してしまう方もいるはず。
そこで「リンゴをイメージして記憶してください」と言われると、1時間経った後でも「リンゴ」が思い出しやすいんです。
右脳を使い、イメージしながら記憶することは読書にも応用でき、本の内容をイメージしながら読むと、忘れにくくなります。
ぜひ試してみてください。
ページすべてを覚えようとしない
読書の内容を忘れない方法3つ目は「ページすべてを覚えようとしない」こと。
先ほども触れましたが、本の内容をすべて覚えようとすると、かえって忘れやすくなります。
たしかに本のページの内容をすべて覚えられれば素晴らしいですが、実際は1ページ目から忘れている場合もありますよね。
そこで、ページすべてを覚えようとはせず「本全体の2~3割を覚える」ようにしましょう。
実際「2~3割を覚える」ことには「要点を覚え漏らさない」というメリットもあります。
本のページ全部を覚えようとすると、脳はどこが本当に大切な部分なのかがわからず、結果的に本の内容全部を忘れてしまうことも。
そこで「2~3割は覚える」と意識することで、書かれた要点に着目でき、読み終わっても「この本の要点は○○だったな」と内容を忘れにくくなるんです。
また覚える内容を2~3割にとどめておくことで、新たに本を読んだ際に「記憶できる余白が生まれる」というメリットもあります。
本に書かれた全部を覚えようとせず、本当に大事な箇所をしっかり覚えるように意識しましょう。
目次を徹底的に読む
読書の内容を忘れない方法4つ目は「目次を徹底的に読む」こと。
「なんだ、それだけ?」と感じますよね。
でも「目次を徹底的に読む」ことは、先ほどの「2~3割を覚える」ことにも繋がるんです。
目次には本の内容が、かいつまんで掲載されています。
ただ、内容を簡単に書いてあるということは「目次を読むだけで本の内容がある程度わかる」という意味にもなります。
つまり目次を徹底的に読むだけでも、本の内容の1割程度は理解できるんです。
また目次の1割には、著者が本当に伝えたいことが凝縮されています。
したがって目次の1割を頭に置きながら読むと、本に書かれた「2~3割の要点」も覚えやすくなるんです。
普段、目次を読み飛ばしていきなり本文を読むという方は、特に目次を意識して読んでみましょう。
得た知識を他の人に紹介・シェアする
読書の内容を忘れない方法5つ目は「得た知識を他の人に紹介・シェアする」こと。
あなたは読書の内容を、積極的に他の人とシェアしていますか?
おそらく、多くの方は読書で得た知識を自分の中に留めておくだけのはず。
でも、それは本当にもったいないことなんです!
読書で得た内容を他の人に紹介したりシェアしたりするには、本の内容を理解していなければできません。
そこで紹介やシェアといったアウトプットを前提に本を読むことで、内容の理解度が2倍以上に上がるんです。
実際、私も「ブクログ」という書評サイトに登録しており、読み終わった本の紹介をしています。
紹介するには本の要点をしっかり把握していないといけないので、「ブクログ」に登録する以前よりも、理解度が倍以上に上がった実感があります。
もしあなたも読書の内容をアウトプットしていなかったら、まずは本の感想を友人に紹介したり、SNSでシェアしたりしてみましょう。
また、趣味でブログも運営していたら、本の感想を記事として書いてみるのもおすすめです。
本の内容が覚えられるのと同時に、好意的な反応も返ってくるので、あなた自身も嬉しくなりますよ。
本の種類によって読み方を変える
読書の内容を忘れない方法6つ目は「本の種類によって読み方を変える」こと。
あなたは恋愛映画を観るときと、ホラー映画を観るときの気持ちは同じでしょうか?
おそらく、まったく違いますよね。
読書も同じで、小説を読む際と、ビジネス書・自己啓発本を読む際とでは、読み方を変えた方がいいんです。
なぜなら、本を読むときはあなた自身の「心の持ちよう」が大きく影響するから。
小説はエンタメコンテンツに近いため「学び取ろう」よりも「内容を味わいたい」という気持ちで読んだ方が内容も忘れません。
またビジネス書や自己啓発本は「学び」に近い内容のため、先ほどとは逆に「学び取ろう」という気持ちで読んだ方が、要点を理解しやすいし内容も忘れにくいんです。
同じ「本」という読み物でも、ジャンルによって読み方を変えると、内容も忘れにくくなります。
今まで同じ心持ちで読んでいたという方は、ぜひ読み方を変えてみましょう。
企業や学校などの企画に参加してみる
読書の内容を忘れない方法7つ目は「企業や学校などの企画に参加してみる」こと。
これは、やや上級者向けの方法です。
あなたも新聞や雑誌などで「読書の感想を募集中!」や「課題図書の感想を書いてみませんか?」という広告を目にしたことがありますよね。
このような募集に応募する前提で本を読むと、内容を忘れないよう読むので記憶に残りやすくなるんです。
また企業が主催する感想文の募集には、まれに賞金が出るものもあります。
本が読めて、アウトプットの実践もでき、お金ももらえる。
まさに一石三鳥な場合もあるので、興味があるかたはぜひ「本 感想 募集」とインターネットで調べてみましょう!
「忘れない読書術」を得られるおすすめの本
ここまで読書の内容を忘れない方法を7つ紹介しました。
実は「読書の内容を忘れない方法」が書かれた本も出版されています。
特に評価が高いのが次の3冊です。
読んだら忘れない読書術/樺沢紫苑(かばさわ しおん)
早く読めて、忘れない、思考力が深まる 「紙1枚! 」読書法/浅田すぐる
遅読家のための読書術/印南敦史(いんなみ あつし)
特に印南敦史氏の「遅読家のための読書術」は、私も実践している本です。
私のように「本を読むのが遅い人」に向けた「忘れないための読書術」が書かれているので、「読むのが遅いのに忘れやすい」という方におすすめとなっています。
ぜひ参考にしてみてください!
まとめ:読書から得た知識・メリットを忘れないために
ここまでお読みいただき、ありがとうございます。
どんな本にも、必ず「テーマ」や「要点」が書かれています。
読書から得られた知識や要点、メリットを忘れないためにも、今回紹介した「忘れない方法」を試してみてください。
きっと知識を得るのが楽しくなり、ますます本が読みたくなるはずですよ。
それでは、良き読書ライフをお送りください!
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