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『白光』のあらすじ・登場人物を紹介|心の闇に触れる独白系ミステリー

連城三紀彦(れんじょう みきひこ)氏の小説白光(びゃっこう)を読了しました。

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「家族が崩壊する小説なの?」「家族全員に殺害動機があるの?」と、本作の評判を耳にして気になっていた方もいますよね。

今回はあらすじの他、登場人物や少しのネタバレも含めて紹介します

「独白系ミステリーが読んでみたい」という方にもおすすめの内容です。

『白光』のあらすじを紹介

『白光』を読んでみて、テーマは「家族が抱える闇」だと感じました。

あらすじは次のとおりです。

ごく普通のありきたりな家庭。夫がいて娘がいて、いたって平凡な日常――のはずだった。しかし、ある暑い夏の日、まだ幼い姪が自宅で何者かに殺害され庭に埋められてしまう。この殺人事件をきっかけに、次々に明らかになっていく家族の崩壊、衝撃の事実。殺害動機は家族全員に存在していた。真犯人はいったい誰なのか?

『白光』カバーより抜粋

本作は登場人物の独白によって物語が進む「独白系ミステリー」です。最初は祖父の桂造の話から始まり、妻の聡子、義弟の武彦の独白へと話が展開します。

祖父の桂造は妄言を吐くことが多くなっていましたが、一緒に暮らす家族は慣れていました。ある日、聡子の妹で武彦の妻でもある幸子が、自身の娘・直子を聡子の家に預け、自身はカルチャースクールへと行ってしまいます。

ですが聡子も、娘の佳代を歯科医院に連れて行く用事があったため、直子と桂造を2人きりにして家を後に。

歯科医院から戻った聡子は、直子の姿が見えないことに気づき、探します。

しばらく探した後、庭に植えてあったノウゼンカズラの木の根元に、変わり果てた姿の直子が埋められているのを発見するのです。

平凡な家は一気に殺害現場と化し、警察が犯人探しに動きます。

一見平和に見えた家庭が抱える闇が次々に露呈し、それぞれの事実と嘘だけが家を覆っていく。『白光』はそんな、家庭の暗部を明らかにする作品なのです。

主な登場人物を紹介【複雑に絡み合う家庭】

『白光』に登場するのは、直子の事件に関係する人物達。主な登場人物は次のとおりです。

主な登場人物
  • 聡子(さとこ):夫の立介と娘の佳代・祖父の桂造と暮らしている、平凡な主婦。妹の幸子とは仲が芳しくなかったが、自分の感情を表に出すことが苦手だったため、表立っては平静を装っている。立介の浮気にも気づいていたが、気にしていないふりをしていた。
  • 桂造(けいぞう):聡子の舅。戦争時代を経験しており、自身が殺害してしまった少女の姿にうなされることがある。現在は妄言が酷くなり、妄想と現実の境がわからなくなっているほど。聡子も手を焼いていた。
  • 立介(りゅうすけ):聡子の夫で桂造の息子。いつでも冷静な素振りを崩さず、事態を客観的に見ることが多い。浮気をしているが、聡子には気づかれていないと思い込んでいる。
  • 幸子(ゆきこ):聡子の妹。姉の聡子のことが昔から嫌いで、常に姉より有利に立とうとする癖がついている。派手好きで不貞を繰り返しており、直子が殺害された当時も不倫相手と一緒にいた。
  • 武彦(たけひこ):幸子の夫。控えめな性格だが、自身で考えたことの実行力はある。幸子の不倫相手を突き止め「直子を殺害したのは自分だ」と、警察に自首する。

本作には紹介した以外にも、物語の鍵となる人物が登場します。

ここまで紹介した人物全員に直子を殺害する動機が隠されているため、結末まで一気に読み進めてみましょう。

【微ネタバレ注意】事件の真犯人は?

『白光』の作中最大の事件である、直子の殺害。直子を殺害する動機は、先ほども書いたとおり登場人物のほぼ全員に存在しています。

少しだけネタバレになってしまいますが、直子の殺害に関与しているのも、ほぼ全員なのです。

1人だけはとっさに直子を救おうとしましたが、最終的には自身の保身に走ってしまいました。

物語を最後まで読み進めることで、登場人物達が犯した罪が明らかとなり、亡くなった直子が最たる被害者だと改めてわかります。

直子を手にかけたのが誰なのかは、ぜひ本作を実際に読んで確かめてください。

誰も救われず「良い人」ではない【個人的な感想】

家族それぞれが隠している、ドロドロとした暗い部分が判明する『白光』。読み終わると「そうなのか…、そうだったのかぁ」と、何ともやり切れない気持ちになりました。

登場人物達のドロドロとした部分は、直子の命を奪う理由にはもちろんなりません。ただ、暗い部分の中にも一抹の共感できる部分が垣間見えるため、完全に登場人物達を憎めないのです。

それでも登場人物達は、誰かを思いやっているようで実際には自身の保身を第一に考えています。

この部分が強調されているため、登場人物達は誰も救われず、誰もが「良い人」ではなくなっているんです。

スッキリとした終わり方でもないため、読んだ人によっては不完全燃焼のような感覚に陥るかもしれません。それでも連城氏の独白ミステリーは魅力的なため、私は読み進める手が止まりませんでした。

これから本作を読む方は「誰も良い人ではない」という点を頭に置きながら読むのをおすすめします。

こんな人に『白光』はおすすめ

『白光』はミステリーの分類なので「ミステリーや謎解きものが好き」という方におすすめの作品です。

ただスッキリとした終わり方ではないため「より人間味のある話が読みたい」という方に特にピッタリです。

また、いびつな家族の形が主題のため、今現在家族に対して問題を抱えている方も、読むと何かしらの気づきが得られるかもしれません。

登場人物の独白によって、二転三転する「真実」。ミスリードも味わえる作品なので、本作の情報をあまり見聞きしないうちに読んでみましょう。

↓『白光』を読んでみる↓

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連城三紀彦氏について

1948年愛知県生まれ。’78年「変調二人羽織」で幻影城新人賞受賞。’81年「戻り川心中」で日本推理作家協会賞(短編部門)を受賞。ミステリー、恋愛、ホラーと作品は多彩。’96年には『隠れ菊』で柴田錬三郎賞を受賞した。(『白光』カバーより抜粋)

まとめ:あなたもきっと愕然とする

今回は連城三紀彦氏の小説『白光』の、あらすじや登場人物についてまとめました。

直子を手にかけた犯人は誰なのか?それがわかった時、あなたもきっと愕然とするはずです。

最初から最後まで読みごたえのある作品なので、独白系ミステリーや連城氏の作品を初めて読むという方は、この作品から読んでみましょう。

それでは、良き読書ライフをお送りください!

 

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